最近はめっきり寒くなり今年もあと少しとなってきました。
すずらん橋本です。
すずらんには人の声に通常よりも過敏に反応、聴こえてしまいイライラしたり何か自分のことを言われているんじゃないかと不安になってしまい何をするにも気力をなくしてしまうという利用者さんがいます。
聴覚過敏は大抵の人にとって普通に感じられる程度の周囲の音が、異常に大きく感じたり苦痛(耳の奥が痛くなったり頭痛やめまいなど)を伴うこともあります。
世の中にも程度はあれこういった人の声や物音に敏感な人は多いかもしれません。
こういう人たちもいるんですよと言っても、いやいやそれくらい我慢できるでしょ、そんな大袈裟だよと受け取られることがしばしば、というより大半です。
本人たちにしてみれば1年中起きている間、もしかすると寝ている最中でもずっとそういった状態が続く訳ですから精神的にかなり辛いでしょう。
今回はその対策の一環として寄付金の一部を使わせていただき壁への吸音材の貼り付けをさせていただきました。
まずは遮音材というものを壁一面に貼っていきます。
これは密度の高い布のようなもので最終的に音を遮る役割の物です。
密度のせいか想像以上に重く脚立に乗りながら片手で一番上まで上げてもう片手を使いタッカーで留めるという作業に一苦労でした。
次に吸音材というものを貼っていきます。
こちらも高密度なスポンジのようになっていて表面がデコボコで音を反射・吸収してくれます。
これはもともと空気を抜かれぺちゃんこになった状態で送られてくるのですが、使える状態にするのに風呂場に大量投入して水で戻しものすごく絞ってから外で乾かす作業が必要でした。60枚以上あったので絞る作業だけで2時間以上かかりました。この作業が一番大変だったかもしれません。
この吸音材は30cm角なので1つずつ接着剤で隙間なく貼っていき完成です。
遮音材を貼る作業から半日以上かかってしまいました。
吸音材貼りは聴覚過敏な利用者さんの壁と隣の利用者さんの部屋の壁両方に施工しました。
それでもこれは音を完全に無音にすることができるようなものではなく聞こえる音をなるべく小さくするものなので以前よりも気になりづらくなれば良いと思っています。
人の声への過敏の対策はホワイトノイズ機も使って吸音材で小さくなった声をホワイトノイズでかき消すという方法で対策を取っていこうと思っています。
こういったおおがかりな対策はご寄付なしでは取ることのできない対策でとても感謝をしております。ありがとうございます。
ご寄付の利用先の一例も兼ねて書かせていただきました。
今年も残り3週間ほどとなりました。今年も皆様には格別のご厚情を賜り、心より感謝を申し上げます。どうぞよいお年をお迎えください。
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